シングルマザーの道を選んだ女性にとって、仕事や家庭のこと、子育ての他に毎月の生活費のやりくりが大きな悩みの種になっているという方も多いのではないでしょうか。
実際にシングルマザーとして働いている女性の収入はどれくらいなのか、また生活費を抑えるためのポイントや節約術についても紹介します。
シングルマザーの収入相場ってどれくらい?
男性の場合、結婚や出産をしてもほとんどの人が昇進に影響したり、退職するといったことはないでしょう。
しかし、女性の多くは結婚・出産によりキャリアを1度投げ出してしまう人も多く、パートや派遣などの非正規社員として生計を立てているシングルマザーが大半です。
そのため、母子家庭の平均年収は200万代と低く、子供を育てながら自らも生活していかなければいけません。月々の手取りの給料は15万円くらいと言われており、生活費のやりくりに迫られてしまいます。
シングルマザーにかかる生活費相場とは?
子供の年齢にもよりますが、シングルマザーが生活していく上で必要な経費は手当てなどを含めてもかなりギリギリといっていいでしょう。
小学生の子どもがいた場合を考えて、子供の数によってどれくらいの相場になるのかシミュレーションしたものを紹介します。
・子供1人の世帯の生活費相場
小学生の子供が1人であれば、まだ狭いアパートでもどうにか暮らしていけます。
家賃はおよそ5万円、光熱費が1万円程度、その他に必要な経費として通信費・保険料などの他、子供の習い事なども含めると月々およそ15万円程度が必要になります。
通信費や光熱費は上手くやり繰りをすれば削ることが可能ですし、習い事も比較的月謝が安いものを選べばもっと抑えることもできます。
・子供2人の世帯の生活費相場
子供が2人になると、ワンルームの部屋で暮らすには手狭になってしまうため少し広い部屋を借りる必要が出てきます。そのため、家賃は5.5万円前後からが相場になるでしょう。
その他、保険料や習い事なども負担は2人分になるため生活費も20万円近くにのぼります。子供が大きくなるにつれて学費や通信費の負担も大きくなってくるため、節約も大変になってきます。
・子供3人の世帯の生活相場
子供が3人いると、更に広い部屋が必要になります。
家賃の相場は地域によって大きく変わりますが、7万円くらいを目安に考えておきましょう。子供が3人になると、生活費でも月々20万程度が必要になります。
シングルマザーが収入を増やすためにやれることは?
シングルマザーで収入を増やそうするのはなかなか大変です。
仕事をいくつか掛け持ちをしながら頑張っている方もいますが、児童手当や児童扶養手当など、受けられる手当てがあれば積極的に受けておくと良いでしょう。
自治体によって独自の制度があってもあまり知られていないものもあります。
知っているだけで楽になることもあるので、気になる点があれば窓口に相談に行くのも1つの方法です。
収入を増やすことは難しくても、支出を減らせる制度もあります。
地域によってはシングルの家庭や世帯収入によって給食費が免除になるところもあります。
また、子供の年齢が上がるにつれて大きくなる学費の負担も、世帯の収入により無利子で貸し出してくれる奨学金もあるので、そちらを借りることも検討してみてはいかがでしょうか。
シングルマザーが節約をするためにやれることは?
・家計簿をつけて収入と支出の管理を行う
まずは自分の収入と、家庭で出て行く支出をしっかり把握するところから始めるのが重要です。手始めに毎月の収支を家計簿にして記録してみましょう。
買い物をする時に不要だからとレシートを受け取らないという人もいますが、節約を本気で考えているのであれば必ずレシートをもらうことが重要です。
基本的には毎日収支を記録しておくことをおすすめしますが、時間がない時はレシートを溜めておいて後からつけてもよいでしょう。
毎月の収支額を確認し、比較することで普段どういうことにお金を使っているのか、もう少し減らせる部分があるのか分かるのでおすすめです。最近では無料で使える家計簿ソフトやアプリもあるので管理しやすい方法から始めてみましょう。
・計画的に買い物をする
節約の基本は計画的な買い物にあります。仕事と子育てで忙しいシングルマザーの方にとって、さっと何でも購入できるコンビニはとても便利で魅力的な場所ですが、基本的にコンビニの商品は他で買うよりもかなり割高に設定されています。
そのため、できるだけ使わないようにするほうが節約に繋がります。
また、あらかじめ1週間分の献立を決めて業務スーパーなどの大量に安く食材が手に入るお店で買いだめをしておくという方法もあります。
時間がないシングルマザーの方はこの方法で大量買いし、調理や下処理をして冷凍や冷蔵保存をしておくと毎日の食事作りにも役立つでしょう。
特売日やポイントが普段より多くつく日などを狙って買い物にいくのも効果的です。
基本は自炊をして食費を抑えるのがポイントですが、どうしても疲れてしまって料理を作る気力が出ない時もあります。
そうした時には無理をしないで、たまにはお惣菜などに頼ったり手抜きをすることも必要です。あまり厳しくし過ぎると続けるのが苦痛になってしまうので、無理のない範囲で行いましょう。
・通信費をできるだけ抑える
携帯やパソコンにかかる通信費は意外に金額が大きく、節約しようと思えば十分に節約が可能なところです。
ちょっと通信費に使いすぎていると思ったら現在入っているプランを見直したり、他社と比較する、携帯ショップに行ってプラン変更の相談をするなどしてできるだけ通信費を抑えるようにしましょう。
・オシャレにかける費用を節約する
自分のオシャレよりも子供の習い事のほうを優先したいと考えるママの方は多いようです。独身の頃はブランドの服やバッグが大切だったけれど、現在はファッションや化粧品にかけているお金をできるだけ節約しているという方も珍しくありません。
また、自分の服だけでなく子供の衣類も必要になります。おさがりでもらったり、バーゲンで購入する時にも少し大きめのサイズを選ぶなどしてやり繰りを行っているようです。
美容院代もかかるので子供が小さいうちは自宅で髪の毛をカットする方もいます。
衣類や化粧品にかける予算も毎月あらかじめどれくらいまでか決めておき、余ったものは次のシーズン用に繰り越ししておく方法も有効です。
・光熱費を徹底的に抑える
ダラダラと使っているうちに気づいたら結構な金額になっているのが光熱費です。
しかし、見方を変えれば努力をすることで光熱費の請求をぐっと抑えることも可能です。使わなければその分を節約することができるので、必要なときにだけ利用して上手く調節しましょう。
節約をしていても湯船にお湯を張って毎日お風呂に入りたいという方も多いでしょう。
お風呂にかかる水道代や電気・ガス代は子供が小さいうちは一緒に入ることで大きく節約することが可能です。沸かして時間が経つとぬるくなってしまうので、すぐに入るのもポイントです。
お風呂の残り湯は洗濯に利用したり、バケツで汲んでトイレを流すのに利用している人もいます。
電気代のプランの中には全国の各電力会社によって時間帯割引きを提供しているところもあります。普段日中は仕事で外に出ていてほとんど使うことがないという場合は、よく利用する夜間の電気料金が割引きされるプランを選ぶとよいでしょう。
生活スタイルに合わせて無理なく節約できる方法を選ぶことがポイントです。
・家賃を抑える
生活費の中でも大きいのが家賃です。
中には実家暮らしという方もいるでしょうが、そうでない場合シングルマザーの方の多くはアパートの部屋を借りて生活している家庭が多いです。
部屋探しをする際には通勤や通学の利便性も合わせて考える必要がありますが、不動産屋さんとよく相談して納得いく金額の物件を探しましょう。
地域によっては都道府県や市が管理している公営住宅やUR賃貸などもあります。
子供が1人で、小さいうちは狭くても安い1Kの部屋で我慢しているという方もいます。子供の人数や年齢によって住む場所を変えていく必要も出てくると思うので慎重に選ぶことをおすすめします。
まとめ
シングルマザーで子供を育てていくには金銭面で苦労することも多いかと思います。
しかし、節約したり上手く制度を利用ことで現在の状態よりも楽に暮らすことができるかもしれません。
まずは現在の収支の状況を確認して改善できる部分がないか検討し、頼れそうな機関があればそちらに相談してみてはいかがでしょうか。
これからシングルマザーとして生きようかと考えている方も、現在頑張っているシングルマザーの方も参考にしてみてください。